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手足口病

気になる皮膚疾患と症状

今日の先生は、口の周りに水疱ができた子供を見ているよ。手のひらも丹念に見ているね。どうやら手足口病みたいだね。

手足口病とはこんな症状

夏風の一種で、病名の通り手、足、口に小さな水疱性の発疹(中に水を持った水ぶくれのような小さな発疹で一見水疱瘡に似ている)が出来るのが特徴なんだ。手や足に出来る水疱は、米粒の様な形をしていて比較的固めだよ。水疱が化膿することもなく、かさぶたにもならないんだ。口の中に出来る水疱はつぶれて潰瘍になり、沁みて痛むこともあるんだって。高熱を出すことはまれだけど、もし発熱すると、38℃位まであがることがあるんだって。
特異的な治療法はありません。各症状ごとに行う対症療法が中心です。

おおやま先生からのアドバイス

手足口病は「コクサッキーウィルスA群」や「エンテロウィルス」が原因となって起こるウィルス性疾患です。感染経路は、
【1】経口
【2】飛沫感染(唾液や咳やくしゃみを吸い込んだりしてうつる)
【3】接触感染(便に触った手を介してうつる等)
がありますので、普段の生活から注意しておけば、ある程度感染を防ぐことができます。
万一発症した時で、口内が痛む場合は食欲が落ちることもあるので、その際は無理に食べさせようとせず水分補給をしっかりするよう心がけましょう。夏にかかりやすいため脱水症状の危険もありますから注意が必要です。そして安静にしましょう。
なお、水分が摂れなくなったり、高熱、頭痛、嘔吐がある場合は、早めに受診するようにしましょう。

基本的には軽症疾患で、予後は良く、重い合併症もほとんどありません。
ただし、まれに髄膜炎(ずいまくえん)、肺水腫(はいすいしゅ)、脳幹脳炎(のうかんのうえん)を合併することがあるので、必ず診察を受けるようにしましょう。